砂漠のナボナ

来る前からここにいて、去った後もここにとどまる

エッセイ2本

先日夜に電車に乗っていると、隣で居眠りをしているサラリーマンがぼくの肩にもたれかかってきた。少しでも動いたら起きてしまわないだろうかと、なんだか妙にどきどきした。電車が終点についてもしばらく動けなかった。日中の仕事で疲れているところ、ぼくなんかに寄り掛かって、綾瀬はるかとか長澤まさみとかじゃなくてすいませんなどと思った。

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女子高生たちの話が聞こえてきた。曰く、みんなで東京に遊びに行くらしい。「ひとりで1泊する」と話す彼女に他の子らはすごいすごいと驚いていた。ひとりで外泊することが尊敬を集める年代、東京への憧れ、きゃっきゃする女子。なぜだかぼくは帰りがけにコンビニで多めに募金をした。