砂漠のナボナ

来る前からここにいて、去った後もここにとどまる

からあげ+α

今日定食屋でからあげ定食を食べた。レモンがついてきたのはいいとして、タルタルソースがついてきたのだ。わざわざ小鉢で。付け合わせの千切りキャベツにはドレッシングがかかっていたから、このタルタルソースはキャベツ用ではなくからあげ用だろう。

しかし、からあげにタルタルソースとはあまりに過剰すぎないか。あの旨味にあふれた鶏肉に、これまた旨味しかないしょうゆ、しょうが、にんにくを漬け込み、あまつさえ油で揚げてしまうのだ。この時点で過剰とも思えるからあげに、さらにタルタルソースとはいかに。カキフライからの連想であっさり受け入れてしまいそうになるが、よく考えるとおかしいだろう。法律で規制すべきと言っても過言ではない。

しかし食べてみるとこれがうまい。わかっていたがうまい。外しようのないうまさ、揚げ物に油を重ねるという神をも恐れぬ所業、かつて飢饉に苦しんでいた先祖たちも草葉の陰で喜んでいるに違いない。

そういえば先日別の店でもからあげ定食を食べていた。そこでもマヨネーズがついていたが、それはキャベツ用だったように思う。しかしこのからあげ定食にはからし醤油がついてきたのだ。例のごとく小鉢である。からし醤油とはこれいかに。そもそもからし醤油なんてあまりなじみがない。からしはとんかつには使うがからし醤油ではないし、強いて言えば焼売にはつけるだろうか。それにしてもメジャーというほどではないだろう。

だがしかしこれもうまい。塩辛さやスパイシーさには縁が深いからあげであるが、からしのようなツンとくる辛さともなかなか相性がいいのだ。そして言うまでもなくしょうゆは正義である。白状しよう、キャベツ用かと思われたマヨネーズもからあげにつけて食べた。しょうゆ、からし、マヨネーズ。個性的な面々が集まって独自のグルーヴを生み出すさまはまるで安田大サーカスのようであった。

ちなみにどちらの店も味濃い文化の総本山・東海地方である。どちらもばっちり赤だし付きである。こうしてぼくは潰瘍性大腸炎であるにも関わらず脂っこいものをモリモリ食べ、血便を出したのであった。

そんなことよりクレジットカードの引き落としの入金を忘れていたことに気づいて血の気が引いている。踏んだり蹴ったり。現場からは以上です。